インターン生の学生と共に、春日井市平和記念式典に参加しました。私をはじめ彼らももちろん戦争を知りません。しかし、私たちに出来ることで二度と戦争を起こしてはならないと、次世代に語り継いでいくことが大切です。今回は代表して私が挨拶をさせて頂きましたので、その文章を掲載いたします。
ただ今、ご紹介いただきました県議会議員の神戸洋美と申します。本日は日比たけまさ議員と共に出席させていただいております。伊藤勝人議員、市川英男議員は公務で欠席のため、代表して私から追悼の意を申し上げます。
毎年八月になる度に、命の尊さについて深く考えます。また奇しくも今日は、広島に原爆が投下された日でもあります。あの第二次世界大戦で、尊い命を失った犠牲者は三百十万人にも及びました。最愛の肉親を犠牲に捧げられたご遺族皆様方のご心情を思う時、言葉もございませんが、その悲しみを乗り越え、立派に子弟を養育されてきたそのご努力に対し、心から敬意を表するものであります。
今、こうしている間にも、世界のどこかで民族や思想の違いで争いが起き、尊い命が奪われています。特に最近、世界各国でテロが起き、罪のない一般の人々、特に女性や子どもが巻き込まれている悲惨なニュースを見るたび、武器や暴力によって問題を解決しようとする人間の愚かさに、我々は世界中を破壊してしまったあの戦争から、何も学んでいない現実に心が痛みます。
終戦から七十三年という月日が流れ、戦後生まれの方々が人口の八十%を超え、自らの体験として戦争を語れる世代は少なくなってきました。が、先人たちの知恵と勇気と力によって作り上げられた歴史を決して風化させないことが我々の使命です。
広島の高校生は、原爆ドームに訪れる外国人に、当時の様子を英語で伝え、平和の尊さを伝えようとしているそうです。どんな理由であろうとも多くの命を奪う戦争に正義はありえないということを、世界の国々や次世代へ伝えていくことが我々の重要な務めであります。
市制七十五周年を迎えた歴史あるこの春日井市のより一層の発展を願う今、戦没者各位の御霊がとこしえに安からんこと、また在天の光として、この春日井市の繁栄と平安を見守り給うことを念じますと共に、ご遺族皆様方のご多幸を祈念いたしまして平和祈念の挨拶といたします。
平成三十年八月六日 愛知県議会議員 神戸洋美